感染リスクのマネジメント

 2月に入り、寒さもピークに達しています。気温や湿度が低くなる冬場に活性化すると予想されていた新型コロナウイルスですが、寒くなったとたんに全国的に第三波と呼ばれる感染流行が起こりました。インフルエンザ等のウイルスと同様に、やはり気温や湿度が低いと感染しやすいようです。

 長崎県においても年明けから新型コロナの罹患者が急増し、県は1月6日に県下全域に特別警戒警報を、1月16日には長崎市に対して緊急事態宣言を出しました。冬場でウイルスが流行しやすい環境であることに加え、年末年始の帰省や買い物で人の移動が多かったことも要因かと思います。

 感染拡大防止の観点からは、年末年始も外出を控えるべきなのでしょうが、お盆と正月しか会えない祖父母と孫や、親戚同士が親睦を深める貴重な機会であり、日本の文化や伝統に則って正月を迎える準備であることを思うと、一概に「けしからん」と断じるのもどうかと思います。感染拡大防止に十分に気を付けて、感染リスクとのバランスを取りながら、できることは可能な限りやっていく、ということを、当面続けることになるのでしょう。政府も感染防止と経済活動の両立に苦労をしていますが、経済活動に限らずあらゆる行為を、感染リスク低減との両立を考えながら判断しなければならない時代です。

 社内から新型コロナウイルスの感染者が出るリスクは、確実に高まっていると思います。今年に入ってから、弊社では何度か、社員に自宅待機を命じています。社員の家族の職場や学校など、身近なところで罹患者が出た場合は報告させ、接触の有無が確認されるまで念のためにその社員は自宅待機としているからです。接触が無かったことや、PCR検査で陰性が確認できるまで、出社させません。万が一、出社した社員が感染していれば、会社全体が業務停止となるかもしれません。その社員がお客様を訪問すると、ご迷惑をおかけする可能性もあります。そのため、濃厚接触と判断されなかった場合でも、感染リスクが無いと判明するまで、念のために自宅待機としています。
 社員が自宅待機をすると業務は滞りますが、自宅待機のデメリットと感染リスクとのバランスを考えての判断です。その際、デメリットを減らすために、在宅勤務ができる環境を整備し、自宅待機となった場合の業務への支障を減らしました。自宅待機のデメリットが減れば、自宅待機を命じやすくなります。事業活動と感染防止を両立しやすくなります。

 デメリットを減らす手段として、DX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されていますので、ご興味のある方は弊社IT支援課へご相談ください。また、医療保険や休業補償保険により、新型コロナウイルス感染者が出てしまった場合のリスクを小さくすることができます。こちらについては、弊社のFP事業部にご相談ください。

 コロナ禍により、今年の長崎市の成人式は延期となってしまいました。楽しみにされていた新成人の皆さんは、非常に残念な思いをされていることでしょう。また、準備されてきた実行委員会の皆様も、非常に悔しい思いをされたと思いますが、現在の感染状況を踏まえてリスクが高すぎると判断され、勇気をもって延期を決断されたと思います。中止ではなく延期とのことですので、感染リスクが低下した時期に改めて開催し、かえって思い出に残る成人式になることを期待します。

 

【長崎オフィス 所長・社員税理士 内田 佳伯】
【『月刊 アップ長崎・島原』2021年2月号 所長巻頭言より】


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