アフターコロナに向けて、ピンチをチャンスに

 新年あけましておめでとうございます。
 旧年中はお世話になりました。
 本年もよろしくお願いします。

 2020年は新型コロナに始まり新型コロナに終わった年でした。今年はコロナ禍も収まって欲しいと思いますが、ワクチンや治療薬の開発は進んでいるものの、まだまだ先が見えない状況です。当面はウィズコロナが続くことを覚悟しなければなりません。

 コロナ禍の経営面への影響ですが、直接的な影響として、売上減少に見舞われたクライアント様が少なからずいらっしゃいます。これに対しては国や地方自治体の補助金や助成金、金融機関様の積極的な融資による支援がありますので、弊社としても補助金・助成金の申請や、金融機関への融資申し込みのお手伝いという形で、多くのクライアント様を支援させていただきました。今回、情報提供やご支援のスピードが求められる状況であった一方、感染防止の観点からご訪問ができない、月1回のご訪問ではお客様へのタイムリーな情報提供が難しいというケースもありましたので、メール等を利用して、よりスピーディーな情報発信をおこなえる体制の構築を進めております。
 間接的な影響としては、仕事のやり方に変化がありました。感染防止の観点から人との接触に制限が加えられましたので、従来の仕事のやり方が難しくなったケースがあります。飲食店では店舗での食事提供からテイクアウトへの取り組みを余儀なくされましたし、医療機関は待合室の混雑緩和のために予約制へ移行したり、ネット予約システムで待ち時間を最小限にしたりという対応をされたところもあります。訪問ができないのでWeb会議システムを利用しての営業も増えました。弊社も、財務状況の報告をWeb会議システムでおこなったり、資料を郵送で預かったりということが増えています。

 前者の直接的影響への対応は、救急救命に似ていると思います。コロナ禍により大きな外傷を負った事業を救うため、出血を止め、輸血し、必要であれば切除もして、命を救うことを第一にした処置です。
 しかし、一命をとりとめた後は、回復期の治療やリハビリが必要になります。3年間の実質無利子を利用して借りた融資も、いつかは利息をつけて返済しなければなりませんので、それを踏まえて数年先までの事業計画を立て、計画に沿った実績が出ているかどうかの確認をし、必要に応じてさらなる手を打つことが、これまで以上に重要になります。弊社としては今後、このリハビリ部分での支援に力をいれていきたいと考えています。

 また後者の間接的影響については、一過性のものではなく永続的な変化になるものも多いと思います。やむなく使用したWeb会議が、使ってみると意外と便利だった、という話はよく聞きます。便利であれば今後も使い続けるでしょう。経営面でも、コロナにより出張が減ったり研修がオンラインになったりした結果、交通費や研修費が大きく減ったケースは少なくありません。売上が回復するかどうか不透明な中、経費削減のニーズは強まっています。一度経験したことですので、出張せずにWeb会議で済ませられないのか、研修受講に行かずともオンラインやDVDでもいいのではないか、といった検討がなされるでしょう。また、コロナ禍を機にリモートワークを導入し、併せてペーパーレス化などの経営改善を進めた会社もあります。
 これらの変化は、コロナ禍が切っ掛けであっても、事業の生産性向上に繋がりますので、不可逆的な変化であると思います。その多くはITを活用したものですが、ITの専門家を抱えることができる大企業と違い、中小企業は導入が難しいこともあります。弊社は地域の中小企業を支える会計事務所として、クライアント様のIT活用による経営効率化の支援にも力を入れていく予定です。

 今年もコロナ禍の影響は続くと思いますが、コロナ禍を機に経営改善に繋げ、「ピンチをチャンスに」の気持ちで立ち向かいましょう。弊社も全力で支援させていただきます。
 本年もよろしくお願いいたします。

 

【長崎オフィス所長・社員税理士 内田 佳伯】
【『月刊 アップ長崎・島原』2021年新年号 長崎オフィス所長年頭ご挨拶より】


>その他のUP!新年号の記事については、下記をダウンロードしてご覧ください。
UP!2021年新年号