残暑お見舞い申し上げます

 残暑が厳しい毎日ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。今年の夏は新型コロナウイルス(以下コロナ)に振り回されるだけでなく7月の梅雨前線停滞に伴う大雨で全国的に被害が出ました。特に熊本県では甚大な被害でした。心からお見舞いを申し上げます。コロナに関しては長崎みなとメディカルセンターで発生したクラスター(集団発生)のニュースには正直驚きました。1日も早く収束し地域医療の中核を担う地域医療支援病院として市民の健康と命を守ってほしいものです。コロナに関して長崎大学の河野学長は「長崎市内にも無症状感染者がおり、市中感染が起きている可能性がある」と指摘されました。感染防止の基本である「手洗い、マスク、換気」そして三密を避けることを心がけ、自分が感染しない、他人にうつさないようにしましょう。国立環境研究所の五箇公一氏は「コロナウイルスは、自分が感染して死ぬという恐怖ではなく、相手に感染させて死なせるかもしれない、という不安を人間に突き付ける。『自分さえ無症状ならいい』という、人間の原始的な利己性も引き出してくる」「このウイルスによって、人間は今まさに利他性と利己性という二つの本質の間で揺さぶり続けられている。利己性に傾けば、ウイルスの思うツボであり、人間の負けになる。今こそ、利他的ヒューマニティーという、人間だけが持つ武器を発揮させる必要がある」と言われました。

 政府と地方自治体は経済活性化を目指して様々な対策を出しています。その一つがGoToキャンペーンです。観光客を増やすという観光産業へのテコ入れ策ですが地方にとって心配な点があります。地方は高齢者が多いのでコロナに感染したら重篤化し死亡するリスクが高い、そして都会と比較して医療体制が脆弱なのでコロナ感染者が多発すると医療体制が崩壊するリスクが高い、ということです。観光立県である長崎には重要なキャンペーンですが、都会からの観光客より地元の観光客が増えることが嬉しく安心なのかもしれませんね。地元の観光客はリピーターにもなりやすいのです。

 今回のコロナ騒動は人間の生活スタイルを変えました。仕事は在宅でできる、買い物に出かけなくても通販で購入可能、食事も配達してくれる、友人とはZoomで会えるし話も飲み会もできる等々、既存のビジネススタイルが大きく変わりそうです。私たちの専門である財務に関しても見方を変える必要に迫られています。健全経営だった企業もコロナが原因で赤字を出す事例が多くなり、赤字・黒字だけで経営の判断ができなくなりました。損益計算書だけでなく貸借対照表にもより高い関心を持たざるを得なくなりました。緊急融資を受けて危機を脱した企業も多いです。融資を受けると貸借対照表の資産の部(現預金)と負債の部(借入金)が膨らみますがコロナが収束せずに経営が厳しい状態が続くと現預金が減少していきます。
 一方の借入金は返済の猶予がなされていることもありそのままの金額で残っています。資金のバランスが悪化していきます。借入である以上いつかは返済しなくてはいけません。返済の原資は利益です。コロナの影響で数年間は利益が出るメドがないのなら早目に金融機関に相談し借り換え等の検討が必要です。従来からの金融機関との信頼関係が重要になりますし財務担当者の役割が大きくなりそうです。融資を受けたので一安心、と油断せずに財務戦略を再検討してください。財務に関しては弊社もお役に立ちたいと思いますのでぜひご相談願います。

 皆様のご健勝を祈念申し上げます。

 

【代表社員税理士 内田 延佳】
【『月刊 アップ長崎・島原』2020年8月号 代表巻頭言より】


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