「人」が主役の令和の時代

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。本年も何卒、ご指導とご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 元号が令和となって初めての正月ということで、いつにも増して新たな気持ちで迎える正月となりました。壁のカレンダーには令和と書いてありますし、財布の中には令和元年と刻印された10円玉もあります。少しずつ「平成」から「令和」に切り替わっていく感じがします。
 日本でしか使われていない「元号」で時代を区切るのは無意味かもしれませんが、日本人的感覚からは「昭和時代」「平成時代」「令和時代」といった括りで時代を考えてしまいます。
 毎年、正月を機に一年を振り返り、次の一年は何に取り組むかを考えるのですが、今年は一つの時代が終わり新たな時代が始まる節目と思い、少し長い「時代」というスパンで将来を考えてみました。

 昭和は西暦でいうと1926年から1989年まで、第一次世界大戦の約10年後からバブル経済崩壊の直前までです。やっと空を飛び始めた人類が月にまで行ってしまうほど、科学技術が発展しました。国力のバロメーターは鉄鋼や船舶、自動車などの工業生産力でした。工業が中心の時代で、工業生産力を高めるための設備投資に必要な「資本」がビジネスの主役であった時代だと思います。

 平成は西暦1989年から昨年の2019年までです。平成が始まってすぐにバブル崩壊があり、失われた20年、30年と言われる長期不況の時代でした。阪神淡路、東日本の二つの大災害もありました。日本にとっては苦しい時代だったと思います。

 日本経済にとっては停滞感のあった平成の時代ですが、世界経済にとってはインターネットという大きなイノベーションがありました。現代を象徴する世界的大企業として「GAFA」(Google・Amazon・Facebook・Apple)が挙げられますが、いずれもインターネットによって誕生もしくは急成長した企業です。設立年はGoogleが1998年、Amazonが1994年、Facebookが2004年、Appleは製造業としては1976年設立ですがインターネットを活用したコンテンツビジネスとしては2001年のiPod発売がスタートと言えると思います。いずれも平成の時代に短期間で世界的大企業に成長しています。

 昭和の時代、工業が中心の時代の企業が成長するには、資本を蓄積して設備投資をおこない大量生産の体制を作る、というプロセスと時間が必要でした。しかし平成の時代、「GAFA」を成長させたものは設備ではなく、ネットを利用したビジネスのアイデアや、それを実現するプログラミング技術でした。これらのアイデアや技術を持った「人」が集まり組み合わさって、革新的なサービスを提供する企業を作り上げました。設備産業と違って資本蓄積のプロセスが不要なので、工業中心の時代の企業では考えられないほどの急成長をしたのだと思います。昭和のビジネスが「工業」が中心で主役が「資本」だったとすると、平成は主役が「人」に交代していった時代ではなかったでしょうか。

 令和の時代のビジネスは、主役が「資本」から「人」にますます変わっていくのでしょう。昨年の流行語大賞にもなった「ONE TEAM」を掲げたラグビー日本代表は、様々な背景を持つ選手が、それぞれの得意分野で自分の役割を果たしながら、同じ目標に向かって協力することで結果を残しました。多様な「人」を活かすことができた結果だと思います。
 ビジネスでも近年、ダイバーシティという言葉で多様性のある組織の大事さが論じられています。多様なだけではバラバラになるばかりですので、タイプの違う社員同士が、同じ目標に向かって協力していく「ONE TEAM」を作ることが求められるのだと思います。
 アップパートナーズグループも、色々な専門性を持つスタッフや提携先が、ONE TEAMとしてクライアントの皆様を支援していきます。本年もよろしくお願いいたします。

 

【長崎オフィス所長・社員税理士 内田 佳伯】
【『月刊 アップ長崎・島原』2020年新年号 長崎オフィス所長年頭ご挨拶より】


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