あけましておめでとうございます。旧年中は皆様には大変お世話になりました。2019年もよろしくお願いいたします。

 2019 年は平成という元号の最後の年となります。2019 年がどのような年になるかわかりませんが、元号の変わるこの年を、後世では平成という一つの時代が終わった区切りの年として扱うのだと思います。
 日本人は元号を一つの区切りとして、その時代をイメージしています。明治時代は日本が封建社会から一気に近代社会へと姿を変えた変革の時代、大正時代は大正デモクラシーという言葉に代表される民主主義や自由主義が育った活気ある時代、昭和時代は帝国主義国家としての膨張と破綻、そして民主国家として再生していった激動の時代・・・といったイメージではないかと思います。
 では、平成という時代は後世ではどのようなイメージで語られるのでしょう。いまの時代が後世でどのように評価されるのかは、いま生きている我々にはピンとこないものですが、元号が変わるこのタイミングで、平成時代はどう評されるのかを敢えて想像してみたいと思います。

 皮膚感覚としては、昭和のように大きな戦争があったわけではなく、国のあり方そのものが大きく変わるようなこともありませんでしたので、激動という印象はないかもしれません。しかし、代表的な出来事を考えてみると、社会を大きく変えることが少なくなかったように思います。
 平成という時代の日本は、バブル経済の絶頂期から始まってバブルの崩壊、そして失われた二十年と言われる停滞期が多くを占めます。経済的に豊かになることだけを目指してきた時代から、それを達成し、そして失う経験を日本人はしました。阪神淡路大震災や東日本大震災では「人と人の絆」の価値を再認識することになりました。成長することだけを考えていられた拡大の時代から、人口減や少子高齢化による縮小の時代が始まりました。日本全体が「豊かさとは」「幸せとは」を今一度考え直すことになったのが、平成という時代だったと思います。
 米ソを軸とした東西冷戦の終結とインターネット普及も平成時代の出来事です。ある意味で資本主義と共産主義に価値観が整理されていた冷戦の時代が終わり、インターネット普及も手伝って、世界中に多様な価値観が溢れました。平成という時代は、人々の価値観が多様化した時代、マスからパーソナルの時代、もしかすると大混乱の始まりの時代と言われるのかもしれません。

 そんな平成時代が今年で終わり、新しい時代が来ます。企業は、価値観が多様化した時代に適合できるかが問われると思います。
 市場は拡大をやめ、縮小に加え多様な価値観により細分化していきます。商品やサービスは「足していく」発想で最大公約数を対象とするのではなく、ターゲットを絞り込んで「不要なものを削る」発想や、顧客ニーズに合わせて変化せざるを得ないことを求められるそうです。
 社員の採用にあたっても、高給という経済的な豊かさだけでは人は集まらず、各人の事情に応じて柔軟に働き方を変えることのできる会社が人気だそうです。ヤマト運輸のように、サービスを削ってでも働き方改革に取り組む会社も出てきています。
 企業とは環境適応業、といいますが、ここ3~4年で経営環境は根本的に変わってきていると感じます。変化を感じる力、変化に対応する力がこれから試されるのでしょう。

 2019年も弊社は、時代の変化に対応し、お客様のニーズに応えるべく、新しい取り組みを続けてまいります。また、資金繰りや事業計画作成のサポートをすることで、お客様が時代の変化に対応し、未来を創造していくお手伝いをおこないます。
 今年もアップパートナーズグループをよろしくお願いいたします。

(長崎オフィス所長・社員税理士 内田佳伯)
(『月刊 アップ長崎・島原』2019年新年特大号 長崎オフィス所長年頭挨拶より)