11月に入り、早いもので今年も残り2カ月を切りました。少し早いですが今年を振り返ってみると、やり残したことが沢山あることに気付きました。やりたいこと、やらねばならないことは多いですが、日々の仕事に追われていると、ついつい後回しになってしまいます。そうならないように、立てた目標に向かって進めているのか、定期的な進捗確認が必要ですね。

時代の変化に対応するための取り組み

 先日、知人の結婚披露宴がハウステンボスのホテルで行われました。そこでこの機会に、噂の「変なホテル」に泊まってみました。
 皆様ご存知かと思いますが、「変なホテル」はロボットを導入して省力化を進めた「ロボットホテル」として有名です。恐竜ロボットがフロント対応をしている映像は「変なホテル」の象徴的な風景としてテレビ等でよく見ますね。今後は人手不足によりロボットやAIを活用しての省力化が進むと言われていますので、実際にロボットを運用している「変なホテル」を体験してみたいと思っていました。

 さて、実際に泊まってみた「変なホテル」ですが、色々と面白い仕掛けがありました。フロントのロボット相手のチェックインは、多少手こずりましたが大丈夫でした。中庭はロボットが芝刈りをし、ホテル内のバーではタブレットで注文したカクテルが自動で出てきます。顔認証でドアの開閉から精算までを行う「無人コンビニ」もあります。本当に省力化を徹底していました。

 一方で、初めて見る仕掛けの「使い方」がわからないと戸惑います。フロントやバーでは、端末の前で首を捻って悩みました。また、ロボットは想定外のことには対応できませんので、ホテルのスタッフが出てきて対応している場面も見受けられ、完全に人の手を煩わせることなく、スムーズに宿泊ができる・・・というところまではいかないようです。
 しかし宿泊客の皆さんは、戸惑うことも含めて、初めての体験を楽しんでいるようでした。まだまだ未成熟で試行錯誤中という印象でしたが、これから世の中が向かう方向性の一端を感じることができたと思います。

 10月になってから、「変なホテル」はメンテナンスコストなどロボットの問題点も踏まえ、ロボットの活用方法について見直すとの発表を行いました。「脱ロボット」とロボットを廃止するかのような見出しが書かれていましたが、内容は「ロボット化のメリット・デメリットがわかったので最適化しよう」という話であり、むしろロボットを活用しての省力化のノウハウがさらに成熟したのだと感じます。

 私たち会計事務所という仕事も、AIを活用しての自動化・省力化が進むと予見されています。これに対応するために弊社でも、積極的に新しい技術を取り入れていますが、その多くは柔軟性や臨機応変さ、ときには正確性でも人間に及びません。使ってみたものの、効率化に繋がらずに使わなくなったものもあります。しかし、それでも、試行錯誤しながら「上手な使い方」のノウハウを蓄積している最中です。

 試行錯誤しながら「変なホテル」は予定を含めて全国16か所に展開しています。未成熟な技術でも、積極的に取り入れ、使ってみることでノウハウを蓄積し、徐々に成熟させているのでしょう。すでに成熟している既存の仕組みに劣るからといって新しいものを取り入れないのではなく、未成熟でも試行錯誤しながら取り入れていくことが大事なのだと思います。

 暦の上ではまもなく冬に入ります。今年は暖冬との予報も出ていますが、そうはいっても気温が急に下がる時期です。
 皆様、体調を崩さぬようにご自愛ください。

(長崎オフィス所長・社員税理士 内田佳伯(『月刊 アップ長崎・島原』2018年11月号 所長巻頭言より))