常識はずれの炎暑だった今年の夏も終わり爽やかな秋晴れの10月になりました。皆様お元気でしょうか。
 長崎の10月といえば長崎の氏神様「諏訪神社」の秋季大祭である「長崎くんち」ですね。今年も7カ町の踊町がそれぞれ趣向を凝らして奉納踊りを見せてくれます。「くんちバカ」の私は「くんち」見物に明け暮れる3日間となりそうです。

組織の活性化は多様な人材(財)から

 平成20年に設立した税理士法人アップパートナーズも皆様のご支援のおかげで10年が経過しました。私個人の税理士事務所開業(1980年)から数えると38年目になります。仕事柄多くの経営者と接し話を聞く機会があり経営(者)の栄枯盛衰を見てきました。成功する経営者と残念ながら成功しない経営者にはそれぞれ共通点があるように思います。ほとんどの経営者は起業してからの数年間は一生懸命に社業に励みます。売上高も社員数も増えてきます。

 家業から企業へと規模が大きくなったら経営者だけでは手に負えなくなりますので管理者が組織の中では重要になってきます。成功した経営者はそれぞれの部署に管理職を配置し権限を委譲し現場はある程度任せて、経営者自身は多くの経営者と交わり成功(失敗)事例の話を聞き、研修等にも積極的に参加し様々な情報を収集しながら5年後10年後の経営をしっかり思考するようにしています。経営環境の変化が激しい現代では経営者が目先の仕事に追われるようでは、中長期的経営は難しいように思います。様々な能力を持つ人たちを採用し活用しないと経営は変化に対応できない時代となりました。

 戦国武将の武田信玄は、「病死しなければ天下を取れた」との評判が高い人物ですが、生前に次のような言葉を残しています。「似たような家臣ばかりを好むことは大名にはあってはならぬ。例えていえば庭には4種類の木々を植える。春には色めく桜、夏には柳が緑にゆらめく、秋になれば楓が紅葉し、冬になれば松、常に変わらぬ松の緑は冬にこそ真価をあらわす」。意味深長な人材活用策です。金太郎アメ社員ばかりではダメだと言っています。また成功者の話を聞くことでビジネスチャンスを得られる機会が多くなります。自分より優れた人から話を聞くことは他人の経験や知識を共有でき疑似体験ができます。成功した経営者の共通項は「人の話をよく聞く」「謙虚」「才より徳」です。

 法政大学の坂本光司先生(「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者)は、業績が悪い会社の5つの言い訳は①景気が悪いから②不況業種だから③規模が小さいから④ロケーションが悪いから⑤大型店が近くにあるから、と言われました。経営不振の責任転嫁の典型例です。経営の全責任は経営者自身が負わなければなりません。組織は改善を継続しながら成長し改革が可能となります。成長とは従来路線の延長線上にあり、改革とは従来路線の変更である、と言われます。今の好景気は前例のない金融緩和と財政出動によって支えられた実力以上のものです。2020年のオリンピック以降は景気が減速する可能性が高いので経営者は備えが必要だと思います。業績が良い時に借入をして金融機関に実績を作っておく(資金を留保)、自社の強みを強化する方法を考える(選択と集中)、地場企業は地域密着を徹底する、量から質への転換、等々の対応が必要です。

 ヒトには偶然の出会いと意図する出会いがありますが私も開業以来様々なたくさんの出会いがありました。ご縁を大切にして今後もお客様のため地域のために尽力してまいります。百年企業を目指してがんばりますので何卒よろしくお願い申し上げます。

(代表社員税理士 内田延佳(『月刊 アップ長崎・島原』2018年10月号 代表巻頭言より))