暑中お見舞い申し上げます。炎夏の日々ではございますが、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。

既存顧客の支持こそCS・増益の要

太平洋高気圧とチベット高気圧が重なった7月の日本は記録的な暑さに見舞われました。「列島猛暑 岐阜40度超熱中症での死亡相次ぐ」といった記事に目を触れると、日本の暑さそのものが「気象災害」と言える時代になったものと感じます。私が小学生時代の夏休み日記には気温が25度を超えると「暑い」と書いていましたが、それでも30度以上になることは滅多になかったように思い起こします(60 年前の話です)。気象専門家は「この異常気象が常態化する時代になった」と言っており、特に子供や高齢者の体調管理には留意が必要です。加えて7 月は西日本豪雨に見舞われ死者数は200 名超、避難生活をしている人は約5千名と甚大な被害をもたらしました。
長崎で7月と言えば、昭和57年(1982年)7月23日の「長崎大水害」を思い出します。長崎県内だけで死者数は299名でした。私も浜口町で足止めとなり自宅に帰れず初めての「無断外泊」をしました。「天災は忘れた頃にやって来る」です。普段から自然災害への備えが必要ですね。古人は「崖の上にも下にも家を建てるな、水のそばには家を建てるな」と言っていました。

ロシアで開催された32日間のサッカー・ワールドカップ(以下「W杯」)の期間は、テレビ放映へ釘付けになる毎日でした。サムライジャパン日本代表は「おっさんジャパン」「オールドジャパン」と揶揄されながらも、W杯開幕直前に就任した西野監督の名采配により一次リーグを見事突破しました。「コロンビア・セネガル・ポーランドには全敗」との事前評を見事跳ね除けての決勝リーグ進出に、日本中が沸き立ちました。
今年のW杯はデータを活用した洗練された戦術が目立ち、過去の実績が参考にならない想定外の試合が続出しました。世界王者のドイツが一次リーグで敗退したばかりでなくアルゼンチン、スペイン、ブラジルなどの強豪国がベスト4を前に敗退し、決勝戦ではフランスが優勝し人口400万人のクロアチアが準優勝、私たちの常識を覆す「まさか」の結果が続出しました。サッカーでもITを駆使したデータ収集と活用が戦術の要になってきています。

戦略・戦術と言えば、「顧客ロイヤルティ戦略」というものをご存知でしょうか。弊社が情報を頂いている経営コンサルタント会社・船井総研様から次のようなお話をお聴きしました。「顧客ロイヤルティは顧客満足度から派生した考え方で、お客様との関係性を強化することにより、商品の購入を促進させて業績アップを図ることが目的です。お客様が満足して良かった、というだけでなく利益に直結していることが重要です」。さらには、

①1:5 の法則…新規顧客に販売するコストは、既存顧客に販売するコストの5倍掛かる。
② 5:25 の法則…顧客離れを5%改善すれば、利益が25%改善される。

以上ですが、これは業種に関わることなくマーケッティングにおける重要な法則です。
経営上、新規のお客様獲得も大切ですが、それよりももっと大切なことは、既存のお客様を大事にしてリピーター客になっていただくことです。新規のお客様獲得にコストを掛けるよりも既存のお客様が新規のお客様を連れて来てくださるようなサービスを提供する、これはまさに京都の老舗店の考えです。
人口減少が顕著な地方では顧客増や売上増が厳しくなります。ご縁を頂いている既存のお客様を大事にし新たなお客様を紹介していただく、こういったビジネススタイルが主流になる時代です。

今月末までは猛暑が続きそうです。皆様ご自愛ください。

(代表社員税理士 内田延佳(『月刊 アップ長崎・島原』2018年8月号 代表巻頭言より))