皆様、こんにちは!
 毎年この時期は、税制改正に関する記事をお届けしています。
 政府は昨年12月、2019年度税制改正大綱を閣議決定しました。以後、国会審議を経て、3月末までに税制改正関連法として成立することとなります。
 今回はその中で注目度、影響度の高い項目を抜粋し、その概要をお知らせします(詳細は次号以降掲載予定)。

◎個人所得課税
(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例の創設:減税)
消費税率10%の住宅を取得した者が、31.10.1~ 32.12.31の間に居住の用に供した場合、現行控除期間10年を13年に延長、11~13年目は住宅の区分に応じた控除の特例を創設する。
(ふるさと納税制度の見直し:増税)
31.6.1以後に支出された寄付金について、①寄付金の募集を適正に実施する都道府県等、②返礼品は返礼割合が30%以下で地場産品の基準に適合する都道府県等を対象とする。

◎資産課税
(個人事業者の事業承継税制の創設:減税)
31.1.1~40.12.31の間に、相続等により資産を取得し事業を継続していく場合、担保の提供を条件に、事業用資産の課税価格に対応する相続税の納税を猶予する(現行の事業用宅地評価減との選択)。資産は事業(除貸付事業)に供されていた土地400㎡、建物800㎡、建物以外の減価償却資産。適用には36.3.31までに都道府県に「承継計画」の提出が必要。
(教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置の見直し:増税)
31.4.1以後の贈与について、前年の受贈者の合計所得が1,000万円超の場合は適用不可。また、31.7.1以後は教育資金の範囲を限定する。 
(民法改正における成人年齢引き下げに伴う税制措置:増税)
相続税の未成年者控除対象となる相続人の年齢を18歳未満に引き下げ、その他相続時精算課税制度、直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例等、各種特例の年齢要件を18歳未満に引き下げる。34.4.1以後の相続等による相続税等に適用。

◎法人課税
(商業・サービス業等活性化税制の見直し:増税)
売上高または営業利益の伸び率が2%以上となる見込みであることについて、認定経営革新等支援機関等(UPP は認定機関です)の認定を要件に加え、期限を2年延長する。31.4.1以後に取得する対象設備に適用。
(防災・減災設備の特別償却の創設:減税)
中小企業が災害への事前対策を強化するための設備投資を後押しするため、防災・減災設備について20%の特別償却を新設。

 今回の大綱は、今年10月に予定されている消費税率改定に備えた税制面からの経済対策のほか、贈与税優遇の縮小や民法改正を受けての相続、贈与税の対応措置が講じられています。具体的な内容は、次号以降でお知らせしていきます。

(島原オフィス所長 兼 長崎オフィス 税務相談室室長 内田尚生)
(『月刊 アップ長崎・島原』2019年2月号)