盛夏の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。7月に入り、名実ともに夏到来といったところでしょうか。

税務調査たけなわのシーズンが始まります

税務署にとって、7月は節目の時期です。なぜならば、7月は税務署で人事異動が行われるからです。税務署職員の3割くらいの方が7月になると一斉に入れ替わりますし、2年に1回程度は税務署長も交代します。多くの方は国税局の管内で異動しますので、長崎県を管轄する福岡国税局の職員の場合は、福岡県・佐賀県・長崎県の各地税務署を2~3年おきに異動しています。単身赴任の方も多いようです。大変ですね。

この異動後のバタバタが落ち着くと、税務調査が本格的にスタートします。異動してしばらくは税務調査官も税務署内部のことで何かと忙しいようですが、7月下旬から8月になると税務調査が増えて、年末までが税務調査のハイシーズンです。
年が明けると確定申告などで税務署も、調査に対応する税理士も忙しくなりますので、税務調査は減ります。この時期に税務調査をすると税理士から苦情が出ることもあるので、税務署も調査を手控えにしているようです。
確定申告が終わる頃になると、今度は次の異動時期が近づいてきます。税務調査が長引くと調査の途中で異動となる可能性が出てくるため、あまり長引かずに終わる税務調査が増える傾向にあります。調査が無いことはないのですが、不審があっての税務調査ではなく、「定期的な確認に来た」という趣の税務調査が多い気がします。

つまり、これからの半年間が、気合の入った本気の税務調査が多く行われる時期、ということです。税務署も人手不足のようで、以前に比べると税務調査に「当たる」確率は全体的には下がっているようですが、あくまで全体での確率ですから、やはり来るときには来ます。気を付けていれば避けられるというものではないですが、ぜひ心構えだけでもお持ち下さい。
ちなみに税務調査の対象は、コンピュータで申告書のデータを分析して挙げた候補から、さらに人の目で選別して決まるそうです。コンピュータが候補として挙げるのは、売上や経費、原価率や利益率などが前年と比べて大きく変動していたり、同業他社と比べての差異が大きかったりするところです。例年とは違う特殊なことがあるまたは、同業他社とは違うビジネスモデルを持つ企業様は要注意です。もちろん、それによって税務調査があったとしても、きちんと特殊事情等の理由を説明できれば何も恐れることはありませんが、説明のための資料を準備しておくことが大事です。
それと念のためのお話ですが、もし予告なく突然、税務調査が来た場合は、すぐに顧問税理士に連絡して、税理士が来るまでは調査対応を保留にしそのまま待っていただくようにして下さい。中に入れなくても差支えはありませんが、玄関前に立って待たれると外観も心象も良くないので、応接室や会議室などでお待ちいただく方がいいでしょう。

これから暑さも本格化しますので、皆様、体調にはお気をつけ下さい。

(長崎オフィス所長・社員税理士 内田佳伯(『月刊 アップ長崎・島原』2018年7月号 所長巻頭言より))