今年の冬は九州でも大雪に見舞われ、仕事や日々の生活に大きな影響がありましたが、3月にもなると寒さも和らぎ、春の訪れを感じられるようになりました。私の場合は、花粉症の症状が出始めると、「春が来たなあ」と感じます…。

採用活動のススメ ~地元人材の活力を!~

 さて、春は出会いと別れの季節と言われますが、弊社でも4月には出会い…新入社員を迎えます。本誌昨年4月号では、採用活動へ力を入れていることに触れました。具体的には、求人サイトの活用や学生向けの合同企業説明会への参加、高校や大学の就職課へのパイプ作り等々の取り組みを挙げ、「活動の成果は来年明らかになると思います」と申し上げておりました。そこで今回は、採用活動に取り組んだ結果の「ビフォーアフター」をご報告したいと思います。以下は、大学新規卒業者の採用に関する実績です。(別途毎年2名前後、学校推薦の高等学校卒業予定の方を採用しています。)

平成29年4月入社(採用活動未実施) 応募2名 採用2名
平成30年4月入社(採用活動実施) 応募18名 採用4名

 

 なんと、応募人数が9倍になりました。弊社自身は、業態が変わったり社屋が新しくなったり初任給を引き上げたりしたわけではありませんし、採用条件は今までどおりです。ただ、以前はハローワークと大学の就職課に求人を出すくらいでしたが、今回は様々な方法を駆使した点が今までとの違いでした。これほどまでに差が出るとは思いませんでした。

 採用活動の実践内容については、昨年5月の本誌特別号で紹介しています。そちらをご覧いただいたクライアント様からのお問い合わせもありましたので、弊社からの情報提供としてお伝えさせて頂きました。採用活動を本格的に行いたいという企業様がいらっしゃいましたら、弊社がお伝えできる情報はご提供しますので、担当者とのご面会時にでもお申し付け下さい。

 

 長崎県中小企業団体中央会様より「平成29年度 中小企業労働事情実態調査結果報告」を頂きました。これを見ると、中小企業の経営上の課題は長崎県でも全国でも「人材不足(質の不足)・労働力不足(量の不足)」が上位二つになっています。「優秀な人材を、必要な人数、確保できない」というのが中小企業の経営課題だということですね。

「中小企業だから、田舎だから、人が来ないのは仕方ない」そう思われることは無理もないことかもしれませんが、今回の採用活動を通して感じたのは、求職者には都会志向の学生さん方だけでなく、「地元に就職したい」「地元に残りたい」と考えている方々も意外と多いことです。企業説明会などへ積極的に出展することで、自社を認知されるチャンスができ、求める人材と出会える余地はまだまだあるものと感じました。

 

今回、採用活動を行ったことで得られたものが、もう一つあります。それは、自社の棚卸です。採用活動とはつまり、学生等へ自社の魅力をアピールする活動です。今回の採用活動では、何名もの若手社員・中堅社員の協力を得て、企業説明会などで仕事内容の説明などを行ってもらいました。その中で、「我々の仕事の何が面白いのか」「どのように世の中の役に立っているのか」などを伝える必要から、自分達の仕事を自分達自身で見つめ直す機会になりました。これもまた、採用活動をやってみて初めて気付いたことでした。

 

 これまで、採用活動というものをされたことがない中小企業様は多いと思いますが(弊社もそうでした)、今後の人材確保のためにも、一度お試しになってはいかがでしょうか。お金も時間も必要ですが、良い人材が確保できるなら、価値ある投資になることと思います。ぜひ一度ご検討下さい。

(長崎オフィス所長税理士 内田佳伯 『月刊 アップ長崎』2018年3月号より)