梅雨の季節となりました。皆様お元気でしょうか。梅雨の前半は降雨が少なかったようですが、死者・行方不明者299名を出した、1982年(昭和57年)7月23日の「長崎大水害」の前例があるように、梅雨明けまで安心はできません。
毎年7月になるとその長崎大水害を思い出します。あの夜私は銀行員・顧客社長と飲食店の2 階で会食していましたが、その場で一晩を送ることになり、その明け方氾濫した浦上川の惨状を目の当たりにしながら帰宅したものでした。

経営も人生も、改善積み重ね改革・発展へ

経営環境は激変しています。かつては安定企業の代名詞であったはずの銀行にも揺らぎが生じてきています。低金利のため本来業務である資金融資による利益が見込めなくなり、保険や投資信託販売等の手数料収入がメイン利益源になりつつありましたが、これにも金融庁からクレームがつき「銀行本来の業務=融資・コンサルティングによる地域企業の育成」という本業回帰を求められました。人口減少・市場縮小・地域の企業数減少等々の逆風が吹き荒れる中、地方銀行の将来が注視されています。
長崎県では十八銀行とFFG親和銀行との合併が公正取引委員会の審査で延期になっており、その結末に関心が持たれています。公正取引委員会から指摘された合併後の市場占有率70%を50%に引き下げるための債権(融資)額2千億円の削減は大変厳しいと私は認識しています。すでに9百億円は取引先と合意したようですが、残りの1千1百億円の削減は容易ではないでしょう。
県内地方銀行の両雄であったこの二行が合併を優先させるために融資残高圧縮→融資姿勢の消極化」、ということにでもなれば地域経済が沈滞する事態も懸念されます。

人口減少の影響で空き家が増えています。野村総合研究所のレポートによると、空き家率は2013年13.5%(820万戸)、2033年30.4%(2,167万戸)、つまり3軒に1軒が空き家または自宅の両隣のどちらか片方は空き家状態になるだろう、とのことでした。景観面だけでなく防犯・防災面での不安もあります。住宅ローンの返済期間は20年以上、20年後の住宅事情を考えると新築だけでなく既存建物のリフォームも注目される時代になりそうです。建築業界も経営戦略の見直しが必要です。
団塊の世代が75歳になる2025年に向けて、厚労省の医療・介護方針が少しずつ出されています。各都道府県に医療提供体制の将来像を示す「地域医療構想」の作成を指示し病床再編を計画しています(長崎県の病床削減率は27.8%)。厚労省の担当課長は「改定は地域医療構想に寄り添う」と明言しています。病床を機能別に①救急や集中治療を行う高度急性期 ②急性期 ③リハビリに取り組む回復期 ④長期療養の慢性期…以上に分けて急性期と慢性期を減らし、回復期を増やす方針です。
様々な情報から判断されることは①院内・院外の連携の充実(医療・介護の連携を含む) ②看護配置基準等の外的評価から機能別評価へ ③かかりつけ医の普及、等々です。
2018 年4 月は診療報酬と介護報酬の同時改定期ですので、今から具体的な方針が示されてくることと思います。医療機関・介護施設の経営者は情報収集と対応が必要です。

経営は改善の繰り返しです。改善の積み重ねが改革となり経営を大きく発展させます。「日々努力して環境の変化に適応する」この重要性は企業も人も同じです。「昨日があり今日がある、そして明日もある」というような時代の流れに身を任せるだけの経営では、進化を望むことができないでしょう。
アップパートナーズグループは皆様と共に成長していきたいと考えております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
時節柄ご自愛ください。

(代表社員税理士 内田延佳『月刊 アップ長崎』2017年7月号 代表巻頭言より)