先日、施設見学時の「チェックポイント10」というものを知り合いの介護職員から教えてもらいました。その中には、「今頑張って取り組んでいるケアについて現場の職員が説明できますか?」、「自分の大切な人を、この施設でケアしてほしいと思えますか?」というようなチェックポイントが挙げてあります。
その中で、特に接遇を考えるのにピッタリの項目が3つありました。いい環境を作るためのヒントにしていきましょう。

①職員が元気よく、笑顔で挨拶してくれますか?

皆様が、例えば洋服を買いにお店に入った時、まずどんなことが印象に残りますか?私の場合は、店員さんの声や表情です。同じように病院や介護施設に訪問する方は、職員の声や表情を見ています。どんなに素晴らしい設備があっても、日常の雰囲気を作りだすのはそこにいる人々です。職員が活き活きと働き、笑顔があれば活気が出て雰囲気が良くなり、良いサービスも期待できます。忙しい時にはついつい鬼瓦(阿修羅?)のような顔になってしまいがちですが、トイレで鏡を見るなどして笑顔を取り戻しながら対応しましょう。

②高齢者の尊厳を守るような声かけを全スタッフができていますか?

私が以前訪問した施設では、来客対応「は」完璧でした。ところが、笑顔で対応をしていていたものの、入居者と話している会話がたまたま耳に入った時、威圧的な態度で、敬語を遣わないなど失礼とも思える言葉遣いで話をしていました。
日常の慣れとは恐ろしいもので、いつもの癖は無意識に出てしまうものです。
接遇で一番大切なものは「他社への尊厳」・「人としての気品」であり、これは誰に対しても分け隔てなくあるべきことです。利用者・高齢者に対してはもちろん、スタッフ同士でも尊敬と信頼と思いやりを感じあえるような接し方を心がけましょう。

③電話やナースコールが鳴りっぱなしになっていませんか?

人は10秒以上待たされると、イライラが始まることが多い傾向にあるようです。電話コール音1回で約3秒、3回鳴ると約9秒ですので、電話コール3回以上だとイライラが始まっている目安になりますね。また、電話やナースコールが鳴りっぱなしだと、来客された方にとっては、「ここの病院、介護施設では患者・利用者がほったらかしになっているなんてことはないのかしら…。家族を預けられるの?」と不安になります。忙しくて電話やナースコールに対応できない時もあるのかもしれませんが、電話やナースコールの近くに一人は常駐するようにし、その方がまずは対応するなど、ルールを決めておくといいかもしれません。
ご縁あって、大学生を対象に介護実習の講座を持たせていただいていますが、学生さん方が実習に臨む際には施設見学の「チェックポイント10」の資料を渡し、確認するようお話ししています。実習では第三者の眼で介護施設や病院を観察してくることになります。皆様の所ではいかがでしょうか? 上記の3 つはきちんとできていますか? もしもできていないなと思ったら、ぜひ明日からでも実践していきましょう。

そうはいっても、上記の3 ポイントは医療・介護機関などに限ったことではありません。「人の振り見てわが振り直せ」…私も常に自問自答です。

(接遇インストラクター 小関彰恵(社会福祉士・介護福祉士))