登場人物A:会社社長  B:顧問税理士

(9 月号より続き)

A:それでは、小さな子供への贈与は、難しそうですね。

B: もし受贈者が贈与の事実を認識できない(意思能力がない)場合は、親権者が同意し、上記の点についての立証を行うことで贈与は成立します。ただし、お子様が意思能力を持つ年齢に達したときは、直ちにその管理してきた通帳、印鑑等を本人に引き渡す必要はありますが。

A: わかりました。でも、これまで贈与税の申告を行ってきた現預金については、それほど意識しなくてもいいですよね。

B: 残念ながら、贈与の成立と贈与税の申告を行ってきたことは、直接的には関係がありません。あくまで事実認定の問題となります。

A:それでは、例えば初年度に「毎年100万円ずつを10回贈与する」と契約を結び、その後10年間毎年贈与をしたような場合はいかがですか。B:1つの契約に基づく連年の贈与は、契約時などに一括して贈与がなされた、つまり、お話の例でいうと、初年度に1,000 万円が贈与されたとみなされるおそれがあります。したがって、一般的にも、一括の贈与契約はあまり行われておらず、贈与を行う都度契約を結ぶことが多いようです。

A:そうですか。手間はかかりますが、キチンと手順を踏んだ方がよさそうですね。あと、生命保険を活用しての贈与については、何か注意する点はありますか。

(続く)