明けましておめでとうございます。

 

昨年は4月に熊本・大分で大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。熊本には4 年間住んでおりましたので、熊本城などの見知った風景が大きく変貌したことに衝撃を受けました。その当時、阿蘇山の噴火を心配することはありましたが、「九州には大きな地震はないだろう」という先入観から、地震を心配したことはありませんでした。

6 月には、“Brexit(ブレグジット)”と呼ばれるイギリスのEU離脱の国民投票可決がありました。残留派・離脱派の両勢力が拮抗しているとの報道はあったものの、実際に離脱派が勝利すると世界に「まさか」と動揺が走りました。

11 月にはご存じの通り、米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利し、次期大統領に決定しました。これも事前に対立候補のヒラリー・クリントン氏と支持率が拮抗していると報道されていたものの、それでもクリントン候補が優勢との情報もありましたし、トランプ氏の過激な言動は最終的には支持されないだろうとの意見も多かったため、多くの方にとって意外な結果だったことと思います。

こうやって思い返してみますと、2016 年は「まさか」ということが続いた年だったように思います。人間の想像力の限界や先入観の危うさを痛感しました。

当たり前のことですが、未来は誰にもわかりません。しかし、「未来を考える(予想する)ことには意味が無い」ということもありません。予想通りにいかないこともありますし、その方がより強く記憶に残りやすいため、「予想は当てにならない」と感じがちですが、実際には予想外の出来事はそう多くありません。(「予想」と「期待」を混同しないように注意が必要です。「外れた」のは「予想」ではなく「期待」なのであって、実は予想はしていた、ということが多くあると思います。)

我々アップパートナーズのスタッフがお客様へご訪問した際、特に年度の始めには「一年間の計画を考えましょう」というお話をすることが多いかと思います。今期の予想をして計画を策定し、投資やリスクへの早めの備えをお勧めしています。
しかし、「一年も先のことはわからない、どうせ計画通りにはいかないのだから一年先までの計画を作っても無意味だ」とお考えのお客様もいらっしゃいます。確かに、計画通りに一年間が進むことはありません。実績の上振れや下振れ、時には災害や経済環境、政治情勢などに大きな影響を受けることもあります。

ですが、計画通りにいかなければ、その計画を修正すればよいのです。そうするからこそ、予想より良かったことまたは悪かったことがわかります。これらがわかれば、その原因を考え次に活かすことができます。

人間は予想する能力、すなわち想像力を持ったことで進歩できたといわれています。人間は普段から、予想し、実行し、その結果に学び、次に活かすといった営みを繰り返しています。これをマネジメントでは「PDCAサイクル」と呼んでいますが、まさに人間の本能だと思います。全ての経営者が頭の中に1 年先、5 年先の予想図を描いているはずです。これを数値化して計画にしておけば、異常を敏感に察知することができます。健康診断のように、数値が基準値より良ければ安心ですし、悪ければ病気になる前に対策ができます。健康診断を受けなければ、または受けても数値の好悪を判断できなければ、症状が出るまで病気に気付けません。

昨年の実績ベースで構いませんので、まずは基準値となる計画の策定をお勧めします。弊社の担当者がお手伝いします。そして毎月、基準値と実績値との突き合わせをすることで、経営の好不調や異常事態などを早期に発見できます。それでこそ、原因を考え次に活かすことができるものと思います。

 

2017年、酉年は商売繁盛の縁起がいい年だそうです。我々も色々な面で皆様の商売繁盛を後押しして参りたいと考えておりますので、弊社スタッフがお伺いした際には、お忙しいかと存じますが、お会いするお時間を少しだけでも頂ければ幸いです。何かお役に立てることがあるかと思います。
2017年も引き続き、アップパートナーズグループをよろしくお願い申し上げます。

(所長税理士・内田佳伯 『月刊 アップ長崎』2017年1月号 所長年頭ご挨拶より)