当社では毎年度の決算申告後、「経営者満足度アンケート」にお答え頂いています。そのうち、「希望するサービス」の項目で「補助金」と回答される方が多く、補助金・助成金活用への意識の高さが窺えます。そこで、今月号では人材の活用に関連する助成金をいくつかご紹介いたします。

 

1、キャリアアップ助成金【人材育成】

本制度は、有期契約・短時間・派遣といった、いわゆる非正規雇用の労働者(正社員待遇を受けていない無期雇用労働者を含む。)の企業内でのキャリアアップなどを促進するため、これらの取り組みを実施した事業主に対して助成をするものです。

 この制度には、「正規雇用等転換コース」や有期契約労働者等に対する職業訓練を助成する「人材育成コース」など6つのコースがあります。ここでは、比較的活用しやすいと思われる「正規雇用等転換コース」についてご説明いたします。

このコースは有期契約労働者等を正規雇用等に転換した場合に助成されます。助成金額は、転換パターンに応じて以下の通りです。

 

【正規雇用等転換コース】

転換パターン

助成額《( )は大企業》

①有期→正規(※)

1人当たり50万円(40万円)

②有期→無期

1人当たり20万円(15万円)

③無期→正規(※)

  1人当たり30万円(25万円)

※  ①と③については平成28年3月31日までの間、支給増額または要件緩和が行われています。

 

2、特定就職困難者雇用開発助成金【人材雇用】

本制度は、高年齢者や障害者等の就職困難者の雇用機会増大のため、これらの方をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成をするものです。

 助成額は、対象労働者とその労働時間に応じ以下のように区分されています。

 

【上段:短時間労働以外/下段:短時間労働(一週間の所定労働時間20時間以上30時間未満)】

対象労働者

助成額《( )は大企業》

助成期間

《( )は大企業》

①高齢者(60歳以上65歳未満)

母子家庭の母等

60万円(50万円)

1年

40万円(30万円)

②身体・知的障がい者

120万円(50万円)

2年(1年)

80万円(30万円)

③重度障がい者等

240万円(100万円)

3年(1年6か月)

80万円(30万円)

2年(1年)

 

 

 補助金・助成金は、国の政策・方針に沿って予算が組まれ、その政策・方針を推進する行為に対して支給されるよう、制度設計が成されています。そういった行為の例としては、少子高齢化による労働者人口不足への対策として、高齢者・障がい者の活用や離職率引き下げ対応(能力向上や処遇・環境改善)、そして業務の効率化などが考えられます。これら国策に合致する取り組みをお考えの際には、「申請可能な助成金はないだろうか?」と一度検討されてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した助成金などの詳細につきましては、以下をご参照ください。

 

【厚生労働省HP「事業主の方のための雇用関係助成金」】

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/index.html

(社員税理士・内田裕二 『月刊 アップ長崎』2015年11月号より)