風光る頃となりました。皆様お元気ですか。

3月になると全国の桜開花予報がニュースになります。桜は開花してから散るまで1~2週間、短い命を燃やし尽くして終わります。日本人の国民性・民族性に似ているためか、昔から日本人に愛される花です。

自宅裏のS小学校の満開の桜、そして出勤途中の神社や公園の桜、事務所近くの稲佐外人墓地の桜、開花中は毎日楽しんでいます。桜大好き人間である私の夢は、日本全国の桜前線を追いかけて旅をすることですが、残念ながら未だ実現していません。

経営環境の変化に適応できる経営体質を

年明けから世界経済の先行き不安が続いています。①中国経済の減速、②原油安、③米国の利上げ、この3つが主たる原因です。中国人旅行者らの日本での暴買いが下支えしている消費も伸び率が低下し、来年4月の消費増税も消費を圧迫しそうです。また、原油安により産油国の経済が悪化し、オイルマネーが世界の株式市場から資金を引き揚げている影響で株安基調が続きそうです。そして、昨年12月の米国金利アップ→新興国の資金が米国へ→ドル高、新興国の資金不足による経済失速→米経済の失速と世界経済への影響」、…こういう悪循環になると最悪ですね。

グローバル時代にあっては、世界の経済動向が日本経済に直接影響します。日本では株安・円高となりアベノミクスの効果が薄れつつあります。最大の応援団(長)である黒田日銀総裁がマイナス金利という奥の手まで出して支援する覚悟を示しましたが、その効果については疑問視されています。「マイナス金利→金融機関が日銀に預けている資金を引き揚げ→企業への貸付→経済活性化へ」という理論による支援策ですが、経済は理論通りにはなかなか動かないものですし、経営の現場を知らない官僚体験だけの思考では限界があるように思います。アベノミクスの3本の矢の実践には、金融政策だけのいわば一輪車で走り続けているような感があります。
こうした経営環境の変化に適応できる経営体質が求められます。

長崎県へのクルーズ船の数が増えています。昨年は180回超、50万人を超えました。今年の寄港数は約260回、70万人と推定されています。長崎の街を歩くと多くの中国人を見かけることが日常になりました。クルーズ船入港数では長崎港は博多港に次ぐ全国2位ではあるものの、現状では地元への経済効果が少ないので官民協力して大きくする環境作りが必要です。

歴史的に長崎と中国は永く深い交流があります。戦前、長崎―上海航路が盛んな頃は長崎県上海市と言われていたそうです。私の伯父は当時、上海で貴金属商を営んでいました。
中国との関わりにおいては、観光だけでなく医療(健康診断・治療)、技術研修、留学生の受け入れ等を通して長崎の地域活性化につなげていく工夫が必要であると思います。
江戸時代に米沢藩の窮地を立て直した上杉鷹山は経営センスだけでなく政治的手腕もあり、米国のケネディ元大統領も尊敬していました。以下に代表するようなその言動は経営者として大変参考になります。①成せばなる成さねば為らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり ②目に見えるものに対処しているだけでは本当の改革は出来ない。「見る」は見えないものを感じることである。本当の原因は隠れているので探り当てなければならない ③試練は人生からの問いである ④東洋思想の美点は経済(生活)と道徳(人生)を分けない考え方である。人生を幸せにするために仕事をする。

社員だけでなく家族の生活に対して責任を持つ経営者の心労は、大変なものです。さらには、企業の社会的責任も問われる時代です。経営者の皆様にとりまして、少しでもお役に立てるアップパートナーズグループでありたいと思います。
霾(つちふ)る季節、今年も黄砂やPMなどに悩まされそうです。皆様ご自愛ください。

(代表社員税理士・内田延佳 『月刊 アップ長崎』2016年3月号巻頭言より)