新年あけましておめでとうございます。

年末年始は、一年間を振り返り将来に向けて頭を整理する絶好の機会です。弊社では、毎年末に一年間の総括と新年度に向けての方針についての発表会を行っております。昨年は12月4 日に、私からアップパートナーズグループ長崎オフィスとしての全体方針を発表しました。
方針は長期・中期・単年度と三つに分けて作成したのですが、改めて会社の将来に思いを馳せ、色々と考えることがありました。その中から二つ、本稿でお伝えしたい
と思います。事業者様ごとに経営環境や考え方に違いがあるかとは思いますが、何かのご参考になれば幸いです。

一点目は、事業の継続についてです。2015 年は大塚家具やロッテなどの事業承継トラブルが話題となりましたので、改めて考えてみました。
企業は継続が最大の目的であり義務でもあります。長期的にみて企業継続の最大リスクは、事業承継の成否だと思います。後継者を育てスムーズに引き継がなければ、企業継続に支障をきたす可能性があります。そのためには経営者たりうる人材の育成、社員の意識改革、役割や権限を明確にする組織化、株式や財務の対策、経営や営業のノウハウの可視化など、考えれば考えるほど多くの準備が必要となります。
私は今40 歳なので事業承継を考えるには早いと言われそうですが、私自身にいつ何が起こるのかはわかりませんし、事業承継対策に必要なことは経営にプラスになることでもあるので、今のうちから対策を進めていくつもりです。税金対策だけでなく経営面も含めた総合的な事業承継対策の開始は、早ければ早いほど良いのです。代替わりをしながら経営を継続することを本気で考えますと、今からでもやるべきことは山積みです。

二点目は、環境の変化とその対応についてです。今回は特に、IT の進歩によって予想される環境の変化を意識しました。
近年、世界的なシンクタンクや大学などからIT(情報技術)やAI(人工知能)の進歩が社会に及ぼす影響についての研究発表があり、将来消滅する可能性の高い職業が挙げられています。その中には必ず「公認会計士」(多くの国では「税理士」も含まれます)があります。これはすなわち、マイナンバーをはじめとする情報共有システムの導入や会計ソフトの進化などによって、「会計業務」は無くなっていくであろうことを意味します。
実際に、会計処理の自動化は非常なスピードで進んでおります。そのため弊社の将来方針を立てるにあたっては、ITやAIの影響で作業的な仕事が無くなっているという前提で、どのようなサービスをご提供するのかを考える必要がありました。
他の業種でも、同じような状況があるのではないかと考えています。例えば、車の自動運転は実用化を目指す段階に入りました。スマートフォンは口頭での初歩的な指示を聞き取り理解します。これらの影響で仕事を奪われる人が出てくることが予想できます。
ITは加速度的に進歩しています。前述の「消滅可能性職業」には意外な職業も多く含まれており、技術進歩の影響を受けない仕事は無いのだと思わされます。そして、IT の進歩はあるタイミングで一気に影響を及ぼしてきます。その波に乗り遅れたら、早くから対応しているライバル企業に比べて不利になることは避けられないと考えます。

先々の経営戦略を考えるのに、新年は良い機会だと思います。お客様、お取引先様、そして社員様方の生活を守るため、時間を取ってじっくり未来のことをお考えになってはいかがでしょうか。
最後になりましたが、旧年中は格別なご高配を賜り誠に有難く、厚く御礼申し上げます。本年もより一層のご支援を賜りますよう、弊社一同心よりお願い申し上げます。

(所長税理士・内田佳伯 『月刊 アップ長崎』2016年1月号所長年頭ご挨拶より)